美しい彼女

ワタクシ、昭和大橋歯科医院のHP並びにブログの管理をさせていただいております、
和泉と申します。
本日は私事で大変恐縮なのですが、家族のお話をしたいと思っております。

彼女の性格はまるで人懐っこくなく、ヤキモチ妬きで、女嫌い。
唯一心を許すのは男であるワタクシです。

いつもワタクシの近くにいて、どこに行ってもついてきて、彼女のお気に入りの寝床は
ワタクシの大腿部の上です。

なにがあっても動じず、冷静沈着、どこまでドライな性格なのかと呆れるほど、
彼女はいつも毅然としていました。

ところが、ここ2か月ほど、妙に機嫌が悪く、
妹にもきつく当たっているようにも見え、叱ったりもしました。
それがサインだったのにも関わらず、ワタクシは気付いてあげることができませんでした。

もう既に手術ができないほど、腫瘍が大きくなっており、手の施しようがない。
いつ逝ってもおかしくはない、と今日の昼過ぎに獣医から連絡を受けました。

 

どうか神様、元気に公園を走り回っていた頃の、あの子に戻してやってください。
どうか神様、妹と取り合いになるほどご飯を食べていた頃のあの子に。

どうか神様、いつも寝ている僕の懐にそっと寄り添ってくれる彼女に、
いつも家族を見守ってくれていた彼女に、もう少し時間をいただけませんでしょうか。

神様、僕にはまだ彼女が必要です。まだまだ、やり残したことがいっぱいあります。
連れて行きたい場所も、まだまだまだまだいっぱいあります。
僕の子供たちとも、もっといっぱい遊ばせてやりたいんです。

 

しかし今、苦しむ彼女にもっと生きていてほしいと願うのは、人間のエゴかもしれません。
でも、それでもどこかで「もう少しだけ、もう少しだけ」と思ってしまう自分がいます。

彼女はいつも毅然としていました。
こんな時でも、彼女の眼差しは冷静です。
ワタクシに、しっかりと看取って欲しいと願う、真剣な眼差しです。

そんないつも冷静な彼女に、ワタクシはなんと声を掛けてやったらいいのでしょうか。

同じ9歳のワタクシの娘には、初めての経験をさせることになります。
父として、ワタクシは娘に伝えなければならないことがあるはずです。
冷静に、毅然と娘に伝えなくてはならないのはワタクシの方です。

こんな小さなカラダの彼女に、それを教えられているようです。

どんな言葉をもってしても、今の彼女を救ってはあげられませんが、今日の一句。

喜怒哀楽 隠せる女の 美しさ

 

彼女はいつも毅然としていました。
いつも毅然と強くいたのは、彼女に美意識があるからだと思う。
犬であれ、人間であれ、彼女は女として生を全うしようとしているのだと。

でも神様、どうかもう少しだけ時間を。