付加価値

夫と付き合っている時に
「生卵はそのまま飲んじゃうね」と、言われ

「探偵物語の松田優作みたいでカッコイイ…」と、
思ったのですが

結婚してみて
「生卵って言っても”黄身”だけね」と、訂正され

こじんまりと白身と黄身を
分けている夫の背後姿を見て

カッコ悪っ…
全然イケてない…、と
苦々しい思いをした覚えがあります。

さて…
今日は卵と映画について。

時々…清水の舞台から飛び降りて
高い卵をお取り寄せ致します。

何も言わずに
そのまま卵がけご飯として
スタッフに食べてもらうと
「美味しい!」と言うわけですが

「この卵は
・20個入りで15000円で
・烏骨鶏を品種改良された鶏が
広々とした高原で放し飼いされていて
・餌が、魚粉、天然ミネラル、漢方薬、カルシウム等
数十種類をブレンドされた特殊な物で
・オヤツとして野菜も食べていて…」

と、説明して

「付加価値」を付け加えると
彼女達の
食べる時の態度が急変するんですね。

まず、眺める…そして香りを確かめる。
黄身の部分をお箸で触ってみる。

また眺める。

そして一口、口に運ぶと
ゆっくりと噛み締めながら
味わって…眼を閉じる…沈黙…そして

「いやぁ…本当に…美味しいですねぇ…」と
ウットリするわけです。

「生卵はダメです!食べられません!
卵がけご飯は絶対ダメ!」
というスタッフも

「黄身だけでチャレンジしてみたら?」と、言うと

付加価値を聞かされているものだから
「それでは一口だけ…」と、
チャレンジしちゃうわけです。

そして
「食べず嫌いだったのかも!
美味しい!」と、言う…場合もある。

映画もそうだと思うんです。

先日も書き込みした
「セッション」を例に挙げれば

ラストのシーンの撮影と編集は
相当な労力と時間が必要だったと思われ

また役者陣も役作りも大変だったでしょう。

そういった裏事情を
予めリサーチしておいて観るといいです。

付加価値がつきますね。

ただ映画を観るだけではなく
その一つ一つのシーンに
製作者サイドがどれだけこだわったか…
どれだけ苦労したか…という事を

例えばインタビュー記事なんかで
知っておくと

「ほぉう…。なるほどねぇ…。」と、
なるんですね。

それでも、観終わった時
「やっぱりつまらなかった」でも
いいと思うのです。

これは好き嫌いがありますからね。

でも
付加価値を知ってから
味わうと
味わいが変わりますよ。